病気名 |
白点病 |
症状 |
体表やヒレに1mm以下の白点ができ、やがて全身に広がります。初期の頃は水槽のガラス面や底砂に体をこすりつけます。ひどくなると衰弱死します。またエラに寄生するとエラの機能が低下して窒息死します。 |
原因 |
繊毛虫のイクチオフチリウス(病原虫)が表皮の下やエラに寄生します。金魚の栄養を吸い取って成長し、成熟するといったん金魚の体から離れて水槽内を漂い、底砂やガラス面などに付着すると、そこで何百もの小虫に分裂し再び水槽中に放出されて、魚に取りつくことを繰り返します。 |
処置 |
高温に弱いので、別の容器で水温を30℃程にして薬浴か食塩浴(1%)させます。金魚に寄生している親虫はなかなか駆除できませんが、成熟すると金魚から離れてるのでこの時期を待ちます。水中にいるものは薬で駆除できます。 |
薬 |
グリーンFリキッド、トロピカルゴールド、メチレンブルー、マカライトグリーン |
備考 |
春先や秋など、水温が15℃前後になると多発する |
病気名 |
白雲病 |
症状 |
体表やヒレのところどころに白い雲のような白濁点ができ、症状が進むと白い膜が全体を覆い、やがて金魚は死んでしまいます。エラに寄生した場合は窒息死します。 |
原因 |
鞭毛虫のコスティアや繊毛虫のキロドネラが寄生します。白い雲のようなものは、寄生虫の刺激によって金魚が粘液を過剰分泌するからです。 |
処置 |
別の容器での食塩浴が効果的です。1〜2%の食塩水に30分ほど浸け、それを数日間繰り返します。また薬浴との併用も効果的です。 |
薬 |
グリーンFリキッド、トロピカルゴールド、メチレンブルーなど |
備考 |
水温の変化が激しい春先や梅時期に多発する |
病気名 |
ウオジラミ病 |
症状 |
吸血され体表やヒレに炎症を起こし、小さな赤い出血斑ができる。かゆいため体を底砂などにこすりつけたり、貧血で元気がなくなり水面近くを漂っていることがあります。 |
原因 |
甲殻類のウオジラミが体表に寄生し、吸血します。体長は3〜5mmで扁平な円形で透明ですが、肉眼でもはっきりと確認できます。寄生数が多いいと金魚は貧血を起こし弱ります。 |
処置 |
ピンセットで寄生虫を駆除します。傷口にはメチレンブルーを塗って消毒します。別の容器で薬浴か食塩浴(1%)がよいでしょう。 |
薬 |
トロピカルN、トロピカルゴールド、リフィッシュ、マゾテン20など |
備考 |
一年通して発生する。特に水温が高くなる夏ごろに多発する |
病気名 |
イカリムシ病 |
症状 |
金魚の体表面から数ミリ〜1センチ程度の白い糸クズのようなものがぶら下がり、ひどくなるとその部分が腫れ上がり出血することもあります。患部を砂利などにこすりつけるようになります |
原因 |
甲殻類のイカリムシのメスが頭部から魚の表皮に穿入し、体液を吸い取ります。長さは5〜10mmなので肉眼でもはっきりと確認できます。穿入した状態で成長を続け、頭部は錨型に変形して完全に固定されます。
16〜30℃でよく繁殖します。オスはメスとは形が違い、金魚には寄生しません。 |
処置 |
頭部を残さないように寄生している虫をピンセットで引き抜き、傷口を消毒液で消毒します。別の容器で薬浴をさせてもよいでしょう。 |
薬 |
トロピカルN、トロピカルゴールド、リフィッシュ、マゾテン20など |
備考 |
春から秋にかけて発生する |
病気名 |
トリコディナ病 |
症状 |
体表やヒレ、エラなどに小さな赤い点状の出血斑が見られます。その後体中を粘液の白い膜で覆われるようになります。重傷になるとウロコが落ちヒレが切れていきます。エラに寄生すると呼吸困難になって、窒息死する場合があります。 |
原因 |
繊毛虫のトリコディナが体表やヒレ、エラなどにに寄生します。水槽の水がきれいな状態ではほとんど発生しませんが、汚れた状態や、小さな水槽にたくさんの金魚を飼っている場合に発生しやすいようです。 |
処置 |
2〜3%の食塩水に10分間程度食塩浴を3日間程させます。別の容器で薬浴か食塩浴との併用も効果的です。 |
薬 |
グリーンFリキッド、トロピカルゴールド、メチレンブルーなど |
備考 |
水質の悪化により発生する |
病気名 |
ギロダクチルス/ダクチロギルス病(吸虫病) |
症状 |
体表やヒレ、エラ、口周辺などに血のにじんだような紅斑あらわれます。症状が進むと患部は異常分泌された粘液で覆われ、ただれてしまいます。エラに寄生すると、呼吸困難に陥り、死んでしまいます。 |
原因 |
主に水質が悪くなることにより吸虫類のギロダクチルスやダクチロギルスが寄生し、金魚に寄生して吸血します。 |
処置 |
別の容器で薬浴か食塩浴(1%)がよいでしょう。 |
薬 |
リフィッシュ、グリーンF、マゾテン、トロピカルNなど |
備考 |
水質の悪化により発生する。特に春と夏に多発する |